第20回 社会鍼灸学研究会に参加しました
東洋医学や鍼灸の関連学会はいくつもありますが、「社会学」としての研究会はこちらだけではないでしょうか?
筑波技術大学 名誉教授の形井先生を中心として、「日本鍼灸とはなにか」という定義があるようでないことを、歴史的事実や調査研究、世界の鍼灸関連業界の趨勢などから深く学び、研究していく会です。
私(院長:矢島幹弘)も10年以上前となりますが『アンケート調査からみた鍼灸経験者と非経験者における鍼灸への印象の違い』という調査報告を行い、論文を発表した会です。学会発表や論文投稿の経験は僅かながらも積んできたところですが、「社会学」という分野や「質的研究」には縁がなかったために、緊張しつつも一気に集中して取り組んだ記憶があります。
拙著→ 2012-v07_07.pdf
今年はオンラインでの参加でしたが、我が国の伝統医学である日本鍼灸が、法的にも制度的にもいかに不安定な立ち位置で存続しているのかや、地方で臨床に従事しているとどうしても疎くなってしまう世界との折衝状況などを学ぶことができました。外来を臨時休診してしまい、患者様にはご迷惑をおかけしましたが、私自身は意識も知識も更にブラッシュアップして治療に臨むことができます。
また、当院は年間30名ほどの学生実習をお受けしています。優秀な学生さんが多いのですが、残念ながら日本鍼灸の近現代史や世界における鍼灸医学の動向に関心を持っている方は皆無です。これは学生さんが悪いわけではなく、現在の養成課程(カリキュラム)では適切に指導することも、学ぶ時間を確保することも叶わないためです。
微力ではありますが、実習を機に少しでも社会鍼灸学のお話をさせていただきながら、日本伝統医療である日本鍼灸が適切に成長し、存続し、患者様のために有り続けられるように頑張って参ります。
